重要文化財の最上階で食べるというステータス
東京駅八重洲口から東へ徒歩数分、中央通り沿いに、日本橋高島屋があります。
ここは地上8階・地下2階の高さをもち、戦前に日本生命館として建てられ、1952年に増築が行われていますが、このうち地上6階から下の西側2/5と、地上7~8階の西側1/5が、竣工当初からある部分で、西洋の伝統建築を基本としながらも、日本の社寺建築の要素を組み込んだデザインで人気があり、2009年に、国の重要文化財に指定されました。国内の百貨店建築としては初めてのことです。
その地上8階西側、つまり戦前からある場所に、今年4月4日、それまでは新館4階に置かれていた「特別食堂」が拡張移転しました。
私自身は入ったことがありませんが、特別食堂は、和の部門でうなぎの名店と割烹、洋の部門で帝国ホテル直営のフレンチ、以上の3軒1組で構成され、日本橋や銀座あたりの高級店に比べると当然敷居は低いものの、その高級感たるや、「重要文化財の、さらに最上階で食べる、というステータス」を提供するにふさわしいものがあります。同じ8階と地下2階などにも大衆向けレストラン群はあり、長年金欠だったせいか、私がひとりで日本橋高島屋を尋ねる際はそちらに入るクセがありますが、一度はこの特別食堂というステータスに浴してみたいものです。
(詳細な画像群は→http://twit-e.com/archives/7151547.html)
特別食堂を持つ百貨店はほかにもあり、私が確認した限りでは都内だと大丸東京店13階と日本橋三越7階、大阪だとなんば高島屋(高島屋はここが本店です)の9階にありますが、中でも大丸東京店のそれは驚くべきことにドレスコードが存在し、さらに深夜0時まで営業しているところが、一段と特別さを醸し出しています。
重要文化財・日本橋高島屋はメインのエレベータ6台が今も手動運転をおこなっており、カゴはすでに2~3回更新されているものの、金メッキや真鍮、彫刻は引き継がれ、さらに内扉の蛇腹も健在です。この蛇腹を閉じてから、実際にカゴが動くまでに秒単位ながらもタイムラグがあるのも特徴です。これらとは別に、中央南側には自動運転で2~7階を通過する2台、南東側にもやはり自動運転で1~2台のエレベータがありますが、中央南側エレベータはかつて5台もあったことが避難経路図でその痕跡が確認でき、現存する2台を残し、何らかの事情で廃止されたものと思われます。
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ここは地上8階・地下2階の高さをもち、戦前に日本生命館として建てられ、1952年に増築が行われていますが、このうち地上6階から下の西側2/5と、地上7~8階の西側1/5が、竣工当初からある部分で、西洋の伝統建築を基本としながらも、日本の社寺建築の要素を組み込んだデザインで人気があり、2009年に、国の重要文化財に指定されました。国内の百貨店建築としては初めてのことです。
その地上8階西側、つまり戦前からある場所に、今年4月4日、それまでは新館4階に置かれていた「特別食堂」が拡張移転しました。
私自身は入ったことがありませんが、特別食堂は、和の部門でうなぎの名店と割烹、洋の部門で帝国ホテル直営のフレンチ、以上の3軒1組で構成され、日本橋や銀座あたりの高級店に比べると当然敷居は低いものの、その高級感たるや、「重要文化財の、さらに最上階で食べる、というステータス」を提供するにふさわしいものがあります。同じ8階と地下2階などにも大衆向けレストラン群はあり、長年金欠だったせいか、私がひとりで日本橋高島屋を尋ねる際はそちらに入るクセがありますが、一度はこの特別食堂というステータスに浴してみたいものです。
(詳細な画像群は→http://twit-e.com/archives/7151547.html)
特別食堂を持つ百貨店はほかにもあり、私が確認した限りでは都内だと大丸東京店13階と日本橋三越7階、大阪だとなんば高島屋(高島屋はここが本店です)の9階にありますが、中でも大丸東京店のそれは驚くべきことにドレスコードが存在し、さらに深夜0時まで営業しているところが、一段と特別さを醸し出しています。
重要文化財・日本橋高島屋はメインのエレベータ6台が今も手動運転をおこなっており、カゴはすでに2~3回更新されているものの、金メッキや真鍮、彫刻は引き継がれ、さらに内扉の蛇腹も健在です。この蛇腹を閉じてから、実際にカゴが動くまでに秒単位ながらもタイムラグがあるのも特徴です。これらとは別に、中央南側には自動運転で2~7階を通過する2台、南東側にもやはり自動運転で1~2台のエレベータがありますが、中央南側エレベータはかつて5台もあったことが避難経路図でその痕跡が確認でき、現存する2台を残し、何らかの事情で廃止されたものと思われます。

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